Wednesday, January 29, 2025

2024-10-14 ネパール・エベレストトレッキング2日目 パクディン〜ナムチェバザール

6:30朝食。簡単なエッグトーストとコーヒー。ネパールはコーヒーの産地ではないのでコーヒーはほとんどインスタントコーヒー。ていうか事前に読んだいくつかのブログではお茶のことばかりでコーヒーの言及がなかったからコーヒーはないのかなと思って大量にインスタントコーヒーを持ってきたのに。エベレスト街道は燃料が貴重品で、火はヤクの糞を乾燥させたものを燃料にしている。そのためお湯自体がけっこう高い。結果お湯を頼んでもコーヒーを頼んでもたいして料金が変わらないため持っていったインスタントコーヒーの出番が少なかった。たまに彼女とお湯をはんぶんこしてコーヒーとスティックティーを飲んでいたくらい。


ロッジで売っている飲料。食事のメニューもだけどネパールという国は選択肢を増やそうとしない傾向が強い。そのため、飲料はどこにいってもこのレパートリーだ。これは山だからというわけではなく、カトマンドゥの商店でもこれと同じ揃え。値段はもちろん山のほうが断然高い。コーラはちょっと味が薄いと思う。でもなんかエベレスト街道ではペットボトルや缶ジュースを一度も買わなかったな。

1日目ロッジの明細。部屋と食事で合わせて二人で3450ルピー。このときのレートで1ルピー1.1円くらいだったから、3800円くらい。エベレスト街道とはいえこの辺りはまだ物価が安い。だいたいのロッジで泊まるというとこの宿帳に注文したものを書いていってチェックアウト時に精算する。ただネパールの識字率は高くないので宿の人も文字が得意ではない場合があり、自分で書くパターンもちょいちょいある。


宿を出ると目の前に確実に標高4000mを超えてるだろう山が見える。昨日は歩いているとき曇っていて上はよく見えなかったのだ。エベレスト地域では午前中天気が良くて午後は曇っていくのが基本的なパターン。

パクディンの集落。パクディンは大きい方だがこんな感じの集落が30分〜1時間歩くごとにある。どの集落にもロッジが数軒はある。商店はもっとある。

子供向けのおもちゃを売ってる商店もちょいちょい見かけるのだが、地元客が買うのかどうかはよくわからない。

集落の横が崖で大きくえぐられている。ちゃんとした補強がされるわけでもないし、そのうち建物ごと落っこちてしまいそうだ。実際9月の洪水の影響で道が通れなくなって迂回路になってる部分もいくつかあった。

ベンカーあたりから本格的にヒマラヤが目の前に見えてきた。これまでは上高地より少しすごいって程度だったけどこれはもう上高地では太刀打ちできない。もう8000m峰か?と思ってPeakFinderでみるとまだ5〜6000mくらいでびびる。これよりまだ2000m高い山に人類が登るとかおかしいやろ。

街道そのものより横に伸びる階段がものすごく良かったりして本当は登りたいけど、登ろうとしたら多分地元の人にそっちは違う!と言われそうなので我慢している。

ロッジ・ハタゴ跡

エベレスト・トレッキングのすすめ③ ルクラからナムチェへ - 日本人の残した小さな宝物 で「LODGE HATAGO」の跡地として紹介されている場所。実は大沢茂男という人の書いた「ヒマラヤで泳ぐ」というマイナーな本があるのだけど、その本の中で著者とLODGE HATAGOの主人の会話が書かれている。そして、大沢茂男は本のラストでヒマラヤに桜を植えたいと語っている。また、 遅れて知った訃報 では大沢茂男が桜の苗を持っていっていたと書かれている。このことから推測すると、チュモアのこの桜を植えたのは大沢茂男だと考えてほぼ間違いないだろう。

チュモア近くの美しい石段。

ジョサレの関門

1日目に書いたようにエベレストトレッキングをするためにはトレックカードと許可証の2枚が必要になる。縦割りな話だがトレックカードは環境省みたいなとこの管轄で許可証は軍の管轄。検問は別々にあるのだがジョサレではどちらも確認されるし、なければここで交付を受ける。それぞれ1枚3000ルピーで二人分なので12000ルピー。このことを計算に入れてなくて予想外にお金が目減りした。トレックカードはみんなルクラのところで入手してるのか並びがほとんどなかったけど、許可証の方は並びができていた。そして並んでいるのはほとんどガイド。ガイドが客のパスポートを出して全員のを申請しているのだろう。とても強引に割り込んでこようとするのでこちらも負けじと押し返して横入りをブロックする。自分の一つ手前で窓口を閉められ、どうやら昼休憩っぽくてまさか1時間くらい待たなきゃならんのかなと不安になっていたら前の人が15分で戻ってくるよと教えてくれた。ありがとうガイド。無事許可証とトレックカードを入手し、関門で見せて通してもらう。軍人に"ザパニーズ? コンニチワ〜"と言われる。

日本人と日本語

歩いててあまり他に日本人らしき人は見かけない。どうかな?と思うとたいてい中国人だ(なお服装荷物をぱっとみてどこかにmont-bellがあったら日本人だ)。また、日本人はほとんどツアーなので一人二人の日本人はとても少ない。しかしその割に歩いてると俺らは瞬時にガイドやポーターに日本人判定され「コンニチワ」「アリガトウ」と声をかけられる。

この日降りてくる国際ツアーの中に一人だけ日本人の女性がいて、彼女がありがとう〜と言いながら道を降りてきた。初めての日本人だったのでおっと思ったが狭い道だし向こうはツアーなのであまり話ができなかったのが残念。
がけ崩れで道がなくなっていて急ぎで作られた迂回路を登る。

ゴミ箱

日本の登山と違うことの一つは、ルート上によくゴミ箱が設置されていることだ。けっこうな頻度で、かなり標高高いところまである。ただし上に行けば行くほど本当にゴミが回収されているのかは怪しくなっている。
エベレスト登山に限らずトレッキングルートでもゴミは大きな問題の一つ。ネパールは美しい国だがまだ発展途上であり、物資の流入ペースがゴミに対する施設、考えのアップデートを上回ってしまっている。そのためポイ捨てが非常に多い。俺らはルート上のゴミ箱を使わなかったが、ロッジでゴミを捨ててもそのゴミが適切に処理されているとも言い難い。そういう問題を考えると入場料をもっと高くしてごみ問題に取り組んでもらいたいという気持ちになる。でもお金だけじゃなく、みんなの意識を変えていく必要もあるから時間かかるよね。

ジョサレから下ってしばらく歩くとずっと高いところにかかっている吊橋がみえてくる。エベレストトレッキングのアイコニックな場所の一つ、ヒラリー橋だ。しかし見ての通り、登らなくてはならない。というか今日の目的地ナムチェバザールはあの山の向こうだ(絶望)
このあたりが標高2900mで、ナムチェバザールは3400m。つまり今からまだ500mも登らなくてはならない。登山経験がなかったら標高3000m超えたところでこの登りはかなりしんどいだろう。人によってはナムチェバザールをゴールにしてるようだ。トレッキングは登山より厳しくはないと思うが、単純に楽なわけではない。
ヒラリーブリッジを渡る後ろ姿。我ながら荷物がでかい。

ヒラリーブリッジからたっぷり3時間かけてナムチェバザールに到着。標準タイムならヒラリーブリッジからナムチェまで2時間なのでうちらはかなりゆっくりペースだ。しかし重い荷物で高山を歩いてるんだから仕方ないと思う。

ナムチェは思っていた以上に大きな街だ。ストリートビューの写真が10年前なのだが、その頃と比較してもずっと宿が増えている。少し歩いたところでロッジあるよと声をかけられ、即決しそうになったけど俺らは小さいロッジを探してるんだというと彼のところは大きなホテルのようなのでパスすることに。しかし思った以上に長く歩き登って大変疲れているので早めにロッジを決めなくては(彼女の機嫌がちょっと悪くなっている)。街角でお土産を売っているおばあさんに宿がないか聞いてみたら、この階段の上にゲストハウスがあると教えてくれたのでそこにいってみて、良さげだったので投宿。

ナムチェを歩いてみた感じ、ナムチェの宿はきれいでおしゃれなところがほとんどだった。その中でこのゲストハウスは素朴さが強いほうだと思うので自分としては少しだけ粘って探してよかったな。なおナムチェは電気が普通にあるので充電が無料だった。

晩ご飯はネパールの代表料理のひとつ、モモ。ほぼ水餃子。もちもちして美味しい。

ナムチェは夜も賑やか

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