Wednesday, January 29, 2025

2024-10-14 ネパール・エベレストトレッキング2日目 パクディン〜ナムチェバザール

6:30朝食。簡単なエッグトーストとコーヒー。ネパールはコーヒーの産地ではないのでコーヒーはほとんどインスタントコーヒー。ていうか事前に読んだいくつかのブログではお茶のことばかりでコーヒーの言及がなかったからコーヒーはないのかなと思って大量にインスタントコーヒーを持ってきたのに。エベレスト街道は燃料が貴重品で、火はヤクの糞を乾燥させたものを燃料にしている。そのためお湯自体がけっこう高い。結果お湯を頼んでもコーヒーを頼んでもたいして料金が変わらないため持っていったインスタントコーヒーの出番が少なかった。たまに彼女とお湯をはんぶんこしてコーヒーとスティックティーを飲んでいたくらい。


ロッジで売っている飲料。食事のメニューもだけどネパールという国は選択肢を増やそうとしない傾向が強い。そのため、飲料はどこにいってもこのレパートリーだ。これは山だからというわけではなく、カトマンドゥの商店でもこれと同じ揃え。値段はもちろん山のほうが断然高い。コーラはちょっと味が薄いと思う。でもなんかエベレスト街道ではペットボトルや缶ジュースを一度も買わなかったな。

1日目ロッジの明細。部屋と食事で合わせて二人で3450ルピー。このときのレートで1ルピー1.1円くらいだったから、3800円くらい。エベレスト街道とはいえこの辺りはまだ物価が安い。だいたいのロッジで泊まるというとこの宿帳に注文したものを書いていってチェックアウト時に精算する。ただネパールの識字率は高くないので宿の人も文字が得意ではない場合があり、自分で書くパターンもちょいちょいある。


宿を出ると目の前に確実に標高4000mを超えてるだろう山が見える。昨日は歩いているとき曇っていて上はよく見えなかったのだ。エベレスト地域では午前中天気が良くて午後は曇っていくのが基本的なパターン。

パクディンの集落。パクディンは大きい方だがこんな感じの集落が30分〜1時間歩くごとにある。どの集落にもロッジが数軒はある。商店はもっとある。

子供向けのおもちゃを売ってる商店もちょいちょい見かけるのだが、地元客が買うのかどうかはよくわからない。

集落の横が崖で大きくえぐられている。ちゃんとした補強がされるわけでもないし、そのうち建物ごと落っこちてしまいそうだ。実際9月の洪水の影響で道が通れなくなって迂回路になってる部分もいくつかあった。

ベンカーあたりから本格的にヒマラヤが目の前に見えてきた。これまでは上高地より少しすごいって程度だったけどこれはもう上高地では太刀打ちできない。もう8000m峰か?と思ってPeakFinderでみるとまだ5〜6000mくらいでびびる。これよりまだ2000m高い山に人類が登るとかおかしいやろ。

街道そのものより横に伸びる階段がものすごく良かったりして本当は登りたいけど、登ろうとしたら多分地元の人にそっちは違う!と言われそうなので我慢している。

ロッジ・ハタゴ跡

エベレスト・トレッキングのすすめ③ ルクラからナムチェへ - 日本人の残した小さな宝物 で「LODGE HATAGO」の跡地として紹介されている場所。実は大沢茂男という人の書いた「ヒマラヤで泳ぐ」というマイナーな本があるのだけど、その本の中で著者とLODGE HATAGOの主人の会話が書かれている。そして、大沢茂男は本のラストでヒマラヤに桜を植えたいと語っている。また、 遅れて知った訃報 では大沢茂男が桜の苗を持っていっていたと書かれている。このことから推測すると、チュモアのこの桜を植えたのは大沢茂男だと考えてほぼ間違いないだろう。

チュモア近くの美しい石段。

ジョサレの関門

1日目に書いたようにエベレストトレッキングをするためにはトレックカードと許可証の2枚が必要になる。縦割りな話だがトレックカードは環境省みたいなとこの管轄で許可証は軍の管轄。検問は別々にあるのだがジョサレではどちらも確認されるし、なければここで交付を受ける。それぞれ1枚3000ルピーで二人分なので12000ルピー。このことを計算に入れてなくて予想外にお金が目減りした。トレックカードはみんなルクラのところで入手してるのか並びがほとんどなかったけど、許可証の方は並びができていた。そして並んでいるのはほとんどガイド。ガイドが客のパスポートを出して全員のを申請しているのだろう。とても強引に割り込んでこようとするのでこちらも負けじと押し返して横入りをブロックする。自分の一つ手前で窓口を閉められ、どうやら昼休憩っぽくてまさか1時間くらい待たなきゃならんのかなと不安になっていたら前の人が15分で戻ってくるよと教えてくれた。ありがとうガイド。無事許可証とトレックカードを入手し、関門で見せて通してもらう。軍人に"ザパニーズ? コンニチワ〜"と言われる。

日本人と日本語

歩いててあまり他に日本人らしき人は見かけない。どうかな?と思うとたいてい中国人だ(なお服装荷物をぱっとみてどこかにmont-bellがあったら日本人だ)。また、日本人はほとんどツアーなので一人二人の日本人はとても少ない。しかしその割に歩いてると俺らは瞬時にガイドやポーターに日本人判定され「コンニチワ」「アリガトウ」と声をかけられる。

この日降りてくる国際ツアーの中に一人だけ日本人の女性がいて、彼女がありがとう〜と言いながら道を降りてきた。初めての日本人だったのでおっと思ったが狭い道だし向こうはツアーなのであまり話ができなかったのが残念。
がけ崩れで道がなくなっていて急ぎで作られた迂回路を登る。

ゴミ箱

日本の登山と違うことの一つは、ルート上によくゴミ箱が設置されていることだ。けっこうな頻度で、かなり標高高いところまである。ただし上に行けば行くほど本当にゴミが回収されているのかは怪しくなっている。
エベレスト登山に限らずトレッキングルートでもゴミは大きな問題の一つ。ネパールは美しい国だがまだ発展途上であり、物資の流入ペースがゴミに対する施設、考えのアップデートを上回ってしまっている。そのためポイ捨てが非常に多い。俺らはルート上のゴミ箱を使わなかったが、ロッジでゴミを捨ててもそのゴミが適切に処理されているとも言い難い。そういう問題を考えると入場料をもっと高くしてごみ問題に取り組んでもらいたいという気持ちになる。でもお金だけじゃなく、みんなの意識を変えていく必要もあるから時間かかるよね。

ジョサレから下ってしばらく歩くとずっと高いところにかかっている吊橋がみえてくる。エベレストトレッキングのアイコニックな場所の一つ、ヒラリー橋だ。しかし見ての通り、登らなくてはならない。というか今日の目的地ナムチェバザールはあの山の向こうだ(絶望)
このあたりが標高2900mで、ナムチェバザールは3400m。つまり今からまだ500mも登らなくてはならない。登山経験がなかったら標高3000m超えたところでこの登りはかなりしんどいだろう。人によってはナムチェバザールをゴールにしてるようだ。トレッキングは登山より厳しくはないと思うが、単純に楽なわけではない。
ヒラリーブリッジを渡る後ろ姿。我ながら荷物がでかい。

ヒラリーブリッジからたっぷり3時間かけてナムチェバザールに到着。標準タイムならヒラリーブリッジからナムチェまで2時間なのでうちらはかなりゆっくりペースだ。しかし重い荷物で高山を歩いてるんだから仕方ないと思う。

ナムチェは思っていた以上に大きな街だ。ストリートビューの写真が10年前なのだが、その頃と比較してもずっと宿が増えている。少し歩いたところでロッジあるよと声をかけられ、即決しそうになったけど俺らは小さいロッジを探してるんだというと彼のところは大きなホテルのようなのでパスすることに。しかし思った以上に長く歩き登って大変疲れているので早めにロッジを決めなくては(彼女の機嫌がちょっと悪くなっている)。街角でお土産を売っているおばあさんに宿がないか聞いてみたら、この階段の上にゲストハウスがあると教えてくれたのでそこにいってみて、良さげだったので投宿。

ナムチェを歩いてみた感じ、ナムチェの宿はきれいでおしゃれなところがほとんどだった。その中でこのゲストハウスは素朴さが強いほうだと思うので自分としては少しだけ粘って探してよかったな。なおナムチェは電気が普通にあるので充電が無料だった。

晩ご飯はネパールの代表料理のひとつ、モモ。ほぼ水餃子。もちもちして美味しい。

ナムチェは夜も賑やか

Tuesday, January 28, 2025

2024-10-13 ネパール・エベレストトレッキング1日目 カトマンドゥ〜ルクラ〜パクディン

ルクラへのフライト

2024年前後においてネパールの空の窓口であるトリブバン国際空港は非常に混雑していて、国の方針としては地方路線はなるべく近郊の空港に行かせたいという思惑があるようでネットで調べるとカトマンドゥからバスで数時間走ったところにあるラムチャップ空港からの便を使うという案内が出てくる。そのためには夜中の1時くらいに乗るバスを予約して早朝にラムチャップ空港について飛行機に乗る(飛ばなかったらドンマイ)ということをする必要がある。俺らも当初はそのバスを予約していたのだが、2024年は9月中旬モンスーンの終わり寸前になってネパールは大洪水に見舞われラムチャップ空港まで向かう道路が寸断され、ラムチャップ空港が使えないという事態になってしまった。

ルクラまで飛行機で行かない場合は途中までバスやジープで移動する手段もあるのだが、それをするとルクラまで数日歩く必要が発生し日数的に避けたい。それで調べているととあるネパールのトレッキングを取り扱ってるツーリングサービスがこの辺のことを頻繁に情報を更新してくれていた。それによると最初はトリブバン国際空港から南のジャナクプル空港に向かい、そこで乗り換えてルクラ空港に向かうという迂回経路が示されていた。時間はかかるが仕方ないかと思いつつ、そのサイトで書かれていたWhatsAppの番号にチャットで連絡を取り聞いてみるとなんとトリブバン国際空港からルクラへ直接飛ぶ飛行機が予約できるよと言うではないか。もうこの辺から情報が錯綜しすぎて何がなんだかわからなくなってきてるのだが、最終的にトリブバン国際空港からルクラへのシートを一週間前に予約しておいた。

(ネパールはかなりWhatsApp文化なので、行く前にWhatsApp入れてアカウント作っておくと何かと便利だ。現地の人とやり取りするのにかなり役立った)

で、この予約は座席の予約であって便の予約ではない。なので何時に空港に行けばいいのかわからずやきもきしていたのだがフライト前日の昼になって航空券のPDFを送ってきて、フライトの1時間前に空港に来いということだった。フライトは8時なので最低7時、不慣れな土地ということもあって6時半にはついていようということで6時にホテルを出発。こんな時間なのにホテルのカウンターにはちゃんと受付がいたのでチップを少し渡してチェックアウト。チップはいつも100〜200ルピーくらい渡していた。

空港前の24時間やってるカフェで朝食。ライ麦のサンドイッチ?観光価格でそんな安い訳では無いが仕方ない。これが現地で食べる最初の食事だな。思ったより出てくるのに時間がかかったのでコーヒーはテイクアウトにしてもらった。

国内線カウンターに7時頃到着。航空券を見せるが、受付開始したら案内板をかけるからそれまで待て、とのこと。ここからひたすら待つ。航空券に書いてあった8時を過ぎても動きはない。しかし同じ便の搭乗客と話をしてみんな待ってるので自分たちが置いてけぼりを食ってるわけではないという謎の安心感はある。

10時頃やっと受付が始まって荷物を計測。預け荷物が10kg、手荷物が5kgまで無料だったかな?うまく分割して、あと服のポケットに突っ込んだりしてぎりぎり15kgに収めることができた。しかし搭乗ロビーでも1時間待たされて、本当に今日乗れるのかと不安になるが11時前にバスに案内されやっと乗れるぅ!とみんな笑顔に。


俺達が乗った飛行機の座席図。山を見るためなるべく左に座りたかったが取られてしまい右に座った。

通路を挟んで窓の向こうに見えるヒマラヤ。山座同定はできず。

PeakFinder

山座同定には他のブログで紹介されていたPeakFinderというアプリを購入していった。エベレスト周辺をダウンロードしておいたのだがなぜか途中でデータが消えて、データを再ダウンロードするためにWi-Fiを購入する必要があった。↓こんな感じでデータと実際の風景を重ね合わせて同定できる機能があるのでわかりやすい。

ルクラ

予定よりは3時間遅くなったが12時に無事ルクラ到着。でもまあ飛べば御の字と思っていたのでありがたや。荷物を受け取り街を歩きながら水の消毒剤(アクアタブレット)と帽子と地図を購入。アクアタブレットは安かった。しかし帽子が800ルピーくらいでけっこう高かったな。少し値切ってみるべきだったか。

ルクラは標高が3000m近いので高度順応のために少し休んでから出発することが推奨されている。といってもルクラから先はしばらく下る一方なので、正直そんなに気にしなくてもいい気もするが… まあご飯は食べたいのでローカルっぽいレストランに入ってみる。観光客ウケはあまりしない感じ。よくわからないが(ベジ)トゥクパというヌードルを頼んでみたところうどん的なものが出てきた。というかうどん。トゥクパはめちゃくちゃ美味しいってわけではないがとても食べやすい(そして安い)ので食欲がないときにはとても重宝した。
カレー風味になってるのはネパールあるある

高山病対策

昔は高山病対策にダイアモックスを飲むというのは裏技的であまり推奨されていなかったように思うが今は普通に処方されるようだ。俺は3000mの山には登れるけど2500mを超えると息が切れてきてあまり高地に強くないのは自覚しているのでダイアモックスを飲むことにした。現地の薬局でも買えるらしいけどよくわからないので日本のオンライン診療で処方してくれる病院に診てもらって、20日分くらい出してもらった。確か7000円くらい。現地だと多分1000ルピーしないだろうが。そしてダイアモックスを高地にいく前日から1日2回半分ずつ3日間ほど飲んだら予防は終了で、あとは適時症状が出たら飲むという形。俺達は結局高山病っぽいなと思ったり、標高高いところ行く前に飲んでたら20日分全部飲みきって帰ってきた。でもそのおかげでひどい高山病にはならなかった。

パクディンへ出発

お昼を食べて13時頃本格的に出発。ルクラから出発した当日はだいたいパクディンまで行く人が多い。飛行機が早く着いていればもっと先のチュモアまで行けるかと思っていたが13時出発なので俺らもパクディンを目指すことにした。

ルクラの街を出たところで何か人が並んでチケットがどうこうって書いてある場所があった。俺はよくわかってなかったのだがエベレストトレッキングをするためには国立公園への入場料3000ルピーと、許可証3000ルピーの二枚が必要なのだ(それくらい調べとけって話だが)。ここでは入場料の方を払ってトレッキングカードを受け取ることができる…のだが俺はよくわからずスルーしてしまった。といっても翌日関門があって、そこでどちらも入手できるので大丈夫。ただこっちのほうがスムーズに受付してくれそうだったので、こっちでもらっといたほうがいいかも。

ルート上によくあるマニ石は左側を通るのが一応正しい歩き方。マニ石だけでなく奥に見えてる柱とかもガイドやポーターは左を通っていく。俺らもなるべくそうしていたものの、疲労してくると左側に遠回りする気力がないことも。。。

アップルガーデン

暫く行くとアップルガーデンロッジというロッジがあった。この近くにりんご園があるそうだ。このりんご園、実は日本のNGOが関与しているようなのだが、その起源に俺の探している人の影響があるのではないか…と思っている。ちょっと話を聞いてみたかったがタイミングが合わずそのまま通過。

ポーター

トレッキングルートを歩くのはトレッカーだけでなく、それと同じくらいの数じゃないかと思うくらい荷物を運ぶポーターがいる。トレッカーもほとんどの人はガイドやポーターを雇っていて、俺らのようにガイドもポーターもなしというのはざっと見て数%くらいじゃないだろうか。ポーターを雇えば当然荷物を持ってもらえるので楽だし、あとから聞いたところによると重い荷物を背負ってると血行が悪くなり高山病になりやすいらしい。ポーターを雇ってる人のほうが高山病ならないってのは意外なあるあるだとか。ガイドも宿の交渉などをやってくれるので困ったときには安心な存在だろう。なおルクラ〜ナムチェバザールくらいはいっぱい人がいるので雇わずにいってやっぱいたほうがいいなと思ったらその場で雇うってのも全然できると思う。俺達は最後までポーターガイドなしだったけど運が良かったという側面も否定できない。

パクディン到着

少しくらくなりかけたところでパクディンに到着。宿は予約するものではないので飛び込みで聞いていくわけだが、最初に扉を開けたところがかなりおしゃれっぽかったのでやめておいて、その隣のロッジで聞いてみたらOKだった。というかこのあとも部屋がないと言われたことは一度もなかった。10月中旬は一番のハイシーズンのはずだが。

ロッジとレストランとティーハウス

ネパールのトレッキングにおけるロッジの料金はちょっと特殊で、部屋代はどこでもだいたい500ルピーくらいとかなり安い。交渉次第ではただにできたりするようだ(俺らは部屋代は交渉しなかったのでいつも払ってた)。しかし代わりにロッジは必ずレストランが一緒になっていて夕食と朝食はそこで取るというのがルールになっている。ようは食事代で部屋代を賄うというシステムだ。ロッジによってはうちで食事しないときは〇〇ルピー払ってねとメニューに書いてあったりする。ところがこれがだいたい安い食事より高いペナルティーなのだ。だったら安い食事頼んで食べなければいいってことになるのでは…。ネパールにはこういう謎なシステムが多い。

なのでロッジの食事の料金は実質部屋代込みなので少し高い。集落にはたまにティーハウスという宿泊はやってない食事処があって、そこで食べると宿代がない分安い。といっても夜と朝はロッジで食べるからティーハウスを使えるのは実際にはランチのみだが。

あと夕食後に朝食の注文をする形になっている(飲み物はいつ頼んでもOK)。しかし朝食は7時頃からというロッジが多い。日本の登山に慣れていると7時朝食というのは遅くてやきもきするが、ここらへんがトレッキングと登山の違いとも言える。しかも出てくる順番によってはさらに遅くなり、朝食食べたら8時過ぎ、ということもある。ただエベレストトレッキングはだいたい一日4時間くらい、長くて6時間というのが安全な行動時間。だから朝が多少遅くても慌てることはない。

部屋に案内され初めてのロッジに投宿。布団がなかったので、布団は別料金なのかなーと思って自分たちの寝袋を使って寝たのだがこのあと2週間一度も布団がない部屋はなくて、ここは布団出すの忘れてたんだなと気がついた(笑)

入りたかったわけではないけどシャワーいくら?と聞いたら冷水なら無料だよと言われ冷水シャワー浴びてみたら死ぬほど寒くなったのでおすすめしない。トイレはここは洋式かつ水洗だけどたいていの場所は柄杓で自分で水を流す方式。トイレットペーパーはゴミ箱に入れる、日本の山小屋と同じシステムだ。というかネパールの現地の人はトイレットペーパーを使わないらしい。なのでトイレットペーパーを使うのはトレッキング客のみで、現地で買うと高い。

晩ごはんはピザとホットミルク。野菜はサービスしてくれた。ネパールの食事はどこも美味しい。まずいと思ったことは一度もなかったな。ただしメニューがどのロッジ、レストランもほとんど一緒で代わり映えはしない。
ネパールの人は食事を提供したあとどうだ?と聞くのが好きなようだ。だいたいみんな英語でやり取りするのでグッド!といえばいいのだが、このやり取りを想定してグーグル翻訳で調べてあった「ラムロスヴァ!」と言ったらとてもウケた。

水事情

ネパールの都市部は水事情があまりよろしくないので基本的にペットボトルの水を飲むことが推奨されている。山間部でも水がきれいに見えても日本のように保健所が水質検査をしているわけではないから不用意にロッジで(基本無料で)提供される水をそのまま飲むのは避けたほうがいい。そこで方策としてはあるのは4つくらいだろうか。
  1. ペットボトルを買う。ロッジに限らずトレッキングコースには小さな商店が点在していてそこで飲料やちょっとしたお菓子を買うことができる。しかしもちろんポーターが運んでいるため重さのある飲料は高めで、高地に行けば行くほど高くなっていく。富裕層向けと言える。
  2. 消毒剤(アクアタブレット)を使う。俺達の使った方法。商店で20個入り150ルピーくらいでアクアタブレットという錠剤を買える。一粒で1リットルくらい。溶けたあと飲んでみると僅かに消毒の匂いがするがほとんど気にならないし、水も美味しかった。最後までお腹を壊すことはなかった。
  3. 浄化器を使う。浄化器を使っている人たちもちょいちょい見かけた(ヨーロッパ系に多い?)。浄化するのにちょっと時間がかかるため少し面倒かもしれない。
  4. 煮沸する。 これは途中で気がついたのだが、飛行機にガス缶は持ち込めなくてもバーナーは持ってこれるので、バーナーだけ持ってきてルクラとかナムチェでガス缶を買って自分たちで水を沸かしたらかなり飲み物代の節約になるかもしれない。ただ飲用の水をいちいち煮沸するのはやっぱ面倒だと思う。ということで総合的にはアクアタブレットが良いと思う。
ロッジの横にあった商店。写真見て今さら気がついたけど凧が忍者ハットリくんだ。


Monday, January 27, 2025

2024-10-12 ネパール・エベレストトレッキング0日目 成田〜カトマンドゥ

前文

彼女に誘われ2024年10月にネパールへエベレストトレッキングに行ってきたのでその記録を書いていこうと思う。ただし現在俺は文章らしい文章を書く気力に乏しいので単調な事実の記載、記録になっている面が多く出てくるかもしれない。それでも2025年以後のエベレストトレッキングを考える人の参考にはなるかもしれないので書いていく。

まず前提として俺はこのネパール旅行が初の海外旅行である。そのため海外旅行における常識的な情報もやや冗長的に珍しいことかのように書く部分もあるだろう。

トレッキングに必要な情報はまとまっていたほうが便利だと思うが、自分の書きやすさを優先し一日ごとの行程記録に豆知識が挟まるような形になっている。情報を求めている人には申し訳ない。聞きたいことがあればTwitterなどで質問、DMくれたら返します。

パスポート

パスポートも持っていなかったので9月頃取得。ぎりぎりすぎたかもしれない。本籍地を彼女の実家である秋田に移してたので夏に帰省して戸籍謄本を取ってこなくてはならなかった。

ビザ

ネパールはオンラインでビザの申請ができるが、申請したらその情報を印刷して現金書留で大使館に送る必要がある。大変にめんどくさい。2人分だが家族なので一緒にレターパックで送ったらちゃんと2人分のビザが送られてきた。よかった。なおネパール到着後空港でビザを申請することもできる(割高)なのでこのへんはどうとでもなりそう。

ネパールへの飛行機

俺は海外旅行初めてで飛行機のこともよくわからなかったので往復の航空券は彼女に一任。乗換便はいいのがなかったということで成田からカトマンドゥへの直行便(Nepal Airlines)に乗ることになった。日本時間10:30発でほぼ遅延なしで離陸。フライトは8時間半ほどで到着の現地時間は17時ごろ。

なおネパールと日本の時差は3時間15分。最初知ったとき驚いたがネパールは国として唯一15分単位で標準時からずれているのだ。しかしG-SHOCKの時間合わせるとき動かしてると一つだけ出てくる15分ズレの設定がネパールなのでわかりやすかった。

Nepal Airlinesの機内食はかなりしっかりしていた。

中国大陸に入ったあたりからネパール上空までずっと下は雲だった。カトマンドゥ上空でおそらくトリブバン国際空港が混雑していて一度カトマンドゥ盆地を一周し、そのときにけっこうヒマラヤ(ヒマラヤとは万年雪に覆われた山を指す言葉らしい)が見えてテンションがあがる。

入国審査は2列に分けられ、最初はよくわからなかったけど男女で分けてるっぽい。しかし最初はちゃんと男女だったのが最後あたりはぐだぐだになっていた。そしてビザとパスポートだして一言二言挨拶したらあっさり完了。

キャッシング

荷物を受け取ったらまずは空港のATMで両替(キャッシング)。銀行の両替や、街の両替商のほうが少し安いだろうけど調べた限りそんなに大きく変わらないし手軽さを考えたらキャッシングで良いと判断。しかし1台目のATMはボタンが反応せず、2台目にいたってはWindows画面になっている。Oh...いきなりネパールの洗礼。
3台目でやっとキャッシングできた。1回の上限が(確か)30000ルピーだったので、二人分として12万ルピーキャッシングしておいた。なおこれはけっこう足りなくなったので、20万ルピーあってもよかったかな? 何しろ山にいったらキャッシングが難しくなる(高くなる)ので。

SIM

次は携帯のSIMを購入。そこらへんはいろいろ情報があるけど俺らはNcellの1ヶ月弱30GB?くらいのプランを購入。細かいことは覚えてない。山の方にいくと入ったり入らなかったり(ほぼ入らず)で、もう少し電波あるとよかったがまあそんなもんだろう。どちらにしろ600ルピーもしないくらいで激安。それでやっていけるのだろうか。

明日の朝はトリブバン国際空港からルクラ空港へ飛ぶので、中心街まで出ないで空港から歩いていける範囲でホテルを予約していた。空港を出るとタクシーの客引きに声をかけられるが歩きなので関係ない。ところが一人日本語で話しかけてきた客引きが、明日の飛行機はどうするのかと聞いてきたのでルクラまで飛行機で行くよと答えると「ここからルクラまで飛行機ではいけない」と言ってきた。トリブバン国際空港からルクラへのフライトはもともといろいろあるのだが2024年秋は9月に発生した大洪水の関係でさらに情報が錯綜しており、この客引きもそれのことを言っていたと思うのだが何しろ向こうの日本語もそこまでうまくないし俺も英語でそんなに明確にやりとりができないのでらちが明かない状態に。しかし最終的には俺らがすでに予約していて決済も済んでいるという情報を見せて納得してもらうことができた。

そのあと今度はガイドを紹介するというのをかなり強く押してきた。俺らはガイドなしでのトレッキングをするので不要なのだが、まあガイドありはガイドありでメリットも多いので彼がガイドは絶対必要だと主張するのも理解できないわけではない。だがなんとか断って空港を離脱。空港出るまでだけでもう疲労してきたぞ。

ホテル

そして20分ほど歩いた予約済みのホテルに行くと、あんまりやってる様子がない。中のロビーでごろごろしてた若者に英語でなんとか話をすると誰かに電話してくれ、ここで待てと言われる。横に日本語の教科書がおいてあったので手に取ると彼のものだという。なぜ彼は日本語を学ぼうと思ったのだろうか。何にせよ彼はまだほとんど日本語はできなかった。

20分ほど待ってやってきた人に車に乗れと言われる。どうやら系列ホテルが数軒あり、予約で送られきたメールに記載されているホテルは違うものだったようだ。やれやれ。どこまで行くのかと思ったらすぐ近くだった。別にここに行ってくれと言われればすぐ歩いてきたのにな。部屋は十分に綺麗でシャワーも付いている。明日からはシャワーなし生活になるので最後に念入りにシャワーを浴びる。

明日は早いのだがせっかくカトマンドゥについたので少しだけ夜の街を散策。ネパールはとにかく電飾が大好き。街中も田舎もイルミネーションを設置しまくる。今は以前ほど停電は発生しないというが、それでも電力供給に不安がある国でここまで人々をイルミネーションに駆り立てるモチベーションはなんなのだろう。


iPhone

スマホはiPhone 14 Pro Maxを使っていたのだが、ネパール行き直前に届いた16 Pro Maxに乗り換えて持ってきた。iPhoneのカメラは長らくAI処理でコントラストとハイライトを強くしすぎる傾向がありそれがとても好きではなかったのだが、15でそれが改善されたこともあったのでこのタイミングで買い替えたのだ。下の写真は夜の街だが以前のiPhoneならものすごくエッジのたった写真になってしまっていただろう状況だが自然な雰囲気をちゃんと保っている。高いが買い替えてよかった。もちろん充電ポートがUSB Type-Cになって、Androidを使う彼女と共有できるようになったのもかなり大きな利便性の向上だ。

夜のカトマンドゥ散策も楽しいが明日からの本番に備えてホテルに戻り就寝。