2025年12月20日土曜日

2025-11 ネパール エベレストトレッキング再 荷物編

2024年10月にエベレストトレッキングしたのに続き、2025年11月にもエベレストトレッキングしてきた。もちろんまったく同じルートではつまらないので少しルートに違いはあるがエベレストが見えるとこに行ってきたことに違いはない。ルートは大まかに言うとサレリ〜ルクラ〜ナムチェ〜ポルツェ〜ゴーキョ〜レンジョラパスの峠越え(正確には少し違うが、わかりやすい地名だとこう)。

まあ道中の話はおいおい書くとして、まずは持っていった荷物について。

前提としてうちらは40代、30代の男女。登山をたまにすることもあるが普段そんなに運動せず二人ともどちらかというと体力はないほう。ただ勢いと根性でなんとかしようとする傾向が強く、前回のトレッキングもポーターガイドなしでなんとか峠越えできたので今回も同じようにやろうと目論んだ。(本当はトレーニングしておくべきだとわかっていたが二人ともぐーたらなのでやらないまま行くことになった)

そして先に言っておくと二人とも荷物を持ちすぎである。これを参考にするなら、反面教師として読むべきであろうと忠告しておく。また、エベレストトレッキングルートにおいてもルクラ、パクディン、ディンボチェといった主要な集落、特にナムチェバザールでは必要なものはすべて買える。なので以下に書かれているものは必要であれば現地で購入できる、と考えてもらって差し支えない。
重要度
◎ 絶対必要 ないと話にならない、命の危険がある
○ 基本必要 なくても命の危険はないかもしれないがかなり困難度が上がる
△ なくてもいいけどあると便利
✕ なくていい、重しになるだけ

◎レインウェア 10月以降の高所では雨はほとんど降らない。降るとしたら雪。でもレインウェアは防雪、防風になるので上下とも必須。
○ダウン 行動中に着ることはあまりないが夜や朝はロッジ内でも寒い。上下あったほうがいい。mont-bellを利用。
△ヒートテック 暖かかったが、他のものを着込んで対処できそう。
△コンプレッションウェア 行動中ジャージの下に着ていたがなくてもいい。
△ウィンドブレーカー レインウェアとかぶってた。なくてもよかった。
○Tシャツ、靴下、パンツの着替えは各3着。1着を行動用、1着を寝るとき、1着を予備(洗濯してるときとか)で回す。行動用と睡眠用の2着でもギリいける。もちろん化繊の速乾性。
△ジャージ上下 行動時はジャージ上下をベースにしてることが多かった。自分の好きな運動用服があればよい。
○タオル 2枚持っていったが1枚でいいかも。
◎手袋 雪用グローブと薄手の手袋の2種。高所では薄手手袋は耐えられない。逆に雪用だけだと下では暑い。
◎登山靴 ナムチェより先に行くなら少なくともトレッキングシューズは必須。11月は雪もあるので登山靴のほうが安心。インソールもあると良い。古い靴はゴムの状態に注意。
△ゲーター 11月の峠越えは雪が深いところがあり、靴に雪が入ってくるのを防ぐためにゲーターはあったほうがいい。でもなくてもなんとかなる。
○チェーンスパイク 峠越えするなら必須。5000m上では雪が凍った斜面もありアイゼンのほうが望ましい状態だが、アイゼンは重いしめんどいのでほぼみんなチェーンスパイクを使っている。
△スニーカー トイレ用、ロッジ用などでスリッポンを薦めてる人も多いが、11月の高所はとにかく寒い。スリッポンは足が冷えるので軽いスニーカーが自分のお薦め。
○トレッキングポール ずっと不整地を歩き続けてバランスを崩しやすいし、降り続けて膝を痛めやすい。よほど登山に慣れて自信がある場合以外ポールはあったほうがいい。石突きのゴムがないと石にあたって響くのが好きではないので自分的には石突きゴムは必須。ルート上でたまに拾う。
○帽子 耳も隠れるもの。
○マスク 乾燥と寒さと土埃で喉をやられるので極力マスクをしていたほうがいい。またはフェイスガード。ローカルのガイドやポーターでもマスクしてる人は多い。
◎サングラス 標高が高く紫外線が強いので必須。メガネ拭きがあるとカメラのレンズも拭ける。

◎ザック カリマーのクーガー75−95という大きなザックを使用。ザックだけで3kg近い。普通はこんな大きなザックを使わない。
△ザックカバー 土埃で汚れたり、雪で染みたりするのであったほうがいい。風でいつのまにか飛ばされていることがあるので使うときはしっかりザックに固定。
△デイパック ロッジに荷物置いたまま散策したりピークにアタックするのにあると便利。荷物を全部部屋で出してザックを使っても構わない。
○水筒 ロッジで1Lのホットドリンクを頼んで入れておくと道中温かい飲み物が飲める。
△ナルゲンボトル ロッジで水を入れてもらう。水筒とボトル両方持つべきか悩みどころ。
○ビニール袋、ジップロック 何かと重宝するので数枚あるとよい。重くもないし。
○ヘッドライト 部屋、トイレの電気がつかないというのは普通なのでほぼ必須。スマホのライトだと手が塞がってしまう。電池は新品をいれておけば多分交換する必要はない。
✕寝袋 スリーシーズンの寝袋を持っていったが一度も使わなかった。ただ1kgの重しになっただけ。着込んで布団に潜り込んでいれば寝れる。ただし今回は天候が良かったのと、EBC側ルートではないのでゴラクシェプのように5000m超えでは泊まっていない。安心のため薄手の毛布はあってもいいかも。エマージェンシーブランケットは寝るとき使うと内側が寝汗で濡れるのでやめたほうがいい。
△ネックウォーマー 風邪を引きやすいので喉は冷やさないように。

△カメラ 元々使ってるフルサイズの一眼レフを持っていったがこれだけで1.5kg。本当はフルサイズでなくてもいいからもっと軽いミラーレスが良かったが、予算がなかった。バッテリー予備、充電器も忘れずに。
△カメラバッグ 首からかけるタイプのバッグ。土埃が多いので使わないときはなるべくバッグに入れておいたほうがいい。
△三脚 大きな三脚ではなく、ミニサイズでかつ一眼レフに耐えられるものを持っていった。2回星の撮影にも利用。
△Insta360と自撮り棒 完全に自分の趣味。
○モバイルバッテリー Ankerの20000mhAひとつ。
△ソーラーパネル 軽量モデルを購入し、頑張ってそれなりに使ったが利便性は今ひとつ。多少お金払ってロッジで充電することに決めておけば、パネルを持っていったが結局ロッジでも充電した、という無駄を避けることができる。
◎変換アダプタ ネパールに対応したもの。ネパールのコンセントは基本ゆるゆるできっちり刺さることはない。なのでコードが短いと外れてしまい充電できないということが多いので、1m以上のUSBケーブルも必要。充電器はUSB二口くらいの。

◎歯ブラシ、日焼け止め、メイク落とし
○ダイアモックス 高山病対策。日本で処方してもらうと高いがネパールでは同成分のZolamideが格安で入手可能。
○風邪薬 周りの人の話を聞いてもトレッキング中に1回は風邪を引く。
○痛み止め 実は筋肉痛に使える。
○咳止め、トローチ とにかく咳が出やすくなる。
○胃薬 食欲不振でも食べなきゃいけないし、頑張って食べると胃もたれする。
△栄養剤、のど飴、酔い止め、目薬、絆創膏
△ホッカイロ どうしてものときのため数枚持っていくくらい。体が冷え切ったときに背中に貼って温まった。
○トイレットペーパー 紐を通して首から下げれるようにしておく。
○耳栓 隣の部屋がうるさかったり、外で犬が吠えてたりする。
△アイマスク
△爪切り 3週間のトレッキングなので少し伸びてくる。
△虫刺され 蜂に刺されて下山した人もいるらしい。
△かゆみ止め

△接着剤 彼女の登山靴のソールが剥がれてきて活躍することになった。
○ボールペン 小さなノートを持っていって毎日日記を書いた。
△テープ
△紐 洗濯の部屋干しとかに
△ライター

○お菓子 ハッピーターン、カロリーメイト(的なやつ)
△インスタントコーヒー お湯を頼むとカップで出てくるのでそこに入れる。コーヒーを頼むと150ルピーでお湯だと100ルピー、みたいなちょっとだけの節約。プラスチックのスプーンもあるとよい。
△アミノバイタル 行動中、到着時の1日2本×日数分
○コップ 歯磨きに使ったりコーヒー飲んだり。
✕水着
✕グラスコップ
✕マドラー

◎財布、スマホ、パスポート 財布から余計なカードなどは抜いておいたが、帰国途中のインドの保安検査で財布チェックされたときに日本の小銭をいっぱい入れたままだったことに気がついた。

これらをザックにいれて、出発直前に持つ前と持ったあとで体重計測したところ19.2kgだった。雪山登山と比べれば軽いとはいえ、普段ろくに運動しない人間が自分で背負ってトレッキングする荷物としては重すぎる。寝袋、ソーラーパネル、三脚は削って、カメラを軽いのにして、もう少し軽いザックにすればもう3〜4kgは減らせたかもしれない。自分で持つにしても普段登山してるわけじゃないなら15kg以下にしておくべきだと思う。

2025年10月6日月曜日

2024-10-31 ネパール 温泉探索 2日目 タトパニ~シャブルベシ

 

夜についたので、朝ロッジの窓を開けて初めて自分のいる場所の風景を認識する。

ここはグーグルマップで出てきたタトパニ(温泉)なわけだけど、数少ない写真が本当にこの場所なのか断言ができないし、お湯はなかった、みたいなコメントもあり温泉があるかは行ってみなきゃわからんという感じだった。ドキドキしながら集落の中に歩いていくと…



温泉あったーー!!少しぬるめだけど、ちゃんと温かいお湯が出て、貯められている。最初ローカルの人達が数人入っていたが、空いたので俺らもはいる。脱衣所的なものはなかったので隠れるようにして水着に着替える。ネパールは全裸禁止。彼女もラッシュガード持参。ちなみにネパールの温泉を細かく探すと10箇所くらいあるんだけど、ここ以外はすべて沢沿いにある(俺調べ)。山腹から山々を眺めながら入れるのはここだけだ。

なお日本に戻った後、たまたま読んだガイドブックにここの温泉のことが少しだけ書かれていたが、そこには「2015年の地震の影響でお湯がでなくなった」と書かれていた。ということはその後再度出るようになったのだろう。よかった。

8時50分ロッジを出発。宿代は記録してなくて不明。そんな高くはないと思う。


対岸に渡りたいので、車道から外れ谷を一気に下る。道がどれほどあるのか不明だったけど一応マイナーなトレッキングルートらしく、数人登ってくるトレッカーとすれ違った。

秋だけど桜が咲いていた。

吊橋を渡る。わりと立派な吊橋だ。ここもネックだったところで、ネパールはインフラがまだまだ未整備なところが多く、吊橋が落ちるという事故もよくあるらしい。マイナーな道で吊橋が通れなかったら困るなと思っていたのだが無事渡れた。

橋を渡るとごく小さな集落があった。この上流にグーグルマップでTatopaniとなっている場所があったのだが、それ以上の情報は書かれていない。さて、ここに本当に温泉があるのか、それが俺の最大のチャレンジ。彼女はちょっと疲れているから集落で待つということで、俺も荷物を下ろして空身でTatopaniへ向かう。



もともと工事現場?への道だったようだが今は使われおらず半分崩落している。ただ砂利の上を歩いている最近の足跡もある。工事もしていないのに踏み跡があるということは、この先に何かしら目的があるということだ。果たしてそれは…?

30分ほど歩いてどん詰まりまでいくと、小屋の前で車座になっている男女が見えた。近づいていって、俺が指さして Tatopani, OK? と尋ねると OK と返ってきた。温泉はありました!


おそらくここでダムに関する何らかの工事が行われ、そのときに出てきた温泉なのだろう。瓦礫の下からぬるい水が排水パイプで流れ出し、貯められている。でもこれは温泉だ。素晴らしい。俺は完全に自然の野湯より、こういう人の手が少し関与した野湯こそが一番好きなのだ。そしてここをグーグルマップに追加した誰かに感謝。

ちなみにこれをグーグルマップでレビューしておいたら、数カ月後にここを訪れたトレッカーが「ただの温かい下水だ」とレビューしていたw まあ野湯という概念を持ってないとわからんよね。

車で越えられる中国国境が近いので中国物資が多め


チリメの街まで歩いて、ローカルな食堂でチョーメンを食べる。店内に虫が多いがチョーメンは美味しい。ここから峠を越えてシャブルベシまであと数時間歩くつもりだったのだが、ジープのドライバーにシャブルベシまで1000ルピーで送っていこうかと言われたので乗ることにした。ただ他のところいってくるからここで待っててくれと言われる。

彼女がネパールにチェキを持ってきていて、時折子どもたちを撮っては印刷してあげていたのだが、チリメの人たちが一番反応がよかった。近所の人達まで集まってきて撮影会になっている。みんなスマホは持っているのでスマホで写真は撮れるだろうけど、やはり印刷した写真というのはそれとは違うのだなと認識。

ジープで30分も走ったらシャブルベシに着いた。ドライバーが「俺は明日カトマンズのほうに行く用事がある。数千ルピー(細かい金額忘れた)で乗っていかないか?」と誘ってきた。来るときのバスに大きな不満なかったのだけど、彼に乗せてってもらったほうが小回りが効くかなと思ってお願いすることにしてWhatsAppを交換した。ところが夜になって翌朝の待ち合わせを決めようと連絡したのだが連絡がつかなくなり、どうしたものかと思っていたら夜中に「ミスターすまない、なんたらかんたら」と連絡があった。はっきりとはわからないが行けなくなったという意味だろうと判断し、結局帰りもバスになった。

シャブルベシはそんなに古いロッジなさそうな感じだったので、一回りした後適当なホテルにチェックイン。熱いシャワーも使える。


そしてシャブルベシも川沿いにTatopaniというプレイスがあるので行ってみた。俺らが下りるとき登ってきたトレッカー?に Not so good. と言われたが、行ってみるとわずかにお湯が出ている状態だった。まあこれも確かにちゃんとした温泉を期待してたらがっかりするかもな。でも俺にとってはむしろご褒美です。Tatopani最高。

ちなみに浴槽の奥の崖にパイプがあって、切れ目からけっこう熱いお湯が漏れていた。これを直したら浴槽にもっと熱いお湯を貯められそうだけど、ネパールの人はそこまでして温泉に入ろうっていう気持ちがそんなにないのだろう。ちょっともったいない。


ネパールは昔ほどではないとはいえ今でも電力事情がよくないのにやたら電飾したがるというのはネパール日記の最初に書いたが、秋にあるティハール(光の祭り)のときはそれが最も盛り上がる。この日はちょうどティハール初日。ホテルからイルミネーション頑張るなあと眺めていたら停電した。隣のトレッカーと顔を見合わせてThis is Nepal.と笑い合う。

翌朝7時頃バスに乗ってカトマンズへ戻り、翌日1日だけカトマンズの観光をして夜の便でタイ経由で日本に帰った。ネパール、とても楽しかった。そして予定していた計画のすべてを実行できたのは運も良かったし、ネパールで出会った人たちのおかげでもあった。初めての海外旅行がネパールで良かったと思う。(完)

家に幸せを呼び込むティハールの飾り

2024-10-30 ネパール 温泉探索 1日目 カトマンズ〜シャブルベシ〜タトパニ

エベレストトレッキングからカトマンズに帰ってきて、次の日は朝5時にホテルを出発。朝5時過ぎにマチャポカリという交差点でシャブルベシ行きのバスに乗る。朝の5時だというのに交差点は朝市の様相を呈していてものすごく人が多い。

ネパールは温泉が多い国というわけではないけどちょいちょい温泉が湧いている。そのうちには有名で多くの人が行く場所もあるけどせっかくなら俺はちょっとマニアックなところを探してみようと思った。

シャブルベシへはジープのチャーター、シェアードジープ、ローカルバスの3種類があるというのが事前情報だった。チャーターは物価の安いネパールでもそこそこするようで、シャブルベシまでだと20000ルピーはするとか。ローカルバスは1500ルピーほどとめちゃ安いが、時間はかかるし狭く乗り心地は良くないようだ。シェアードジープだと少し高いが時間も早いというのでシェアードジープがいいかと思っていた。

ところがマチャポカリでいくら聞いてもみんなにジープはない、バスに乗れと言われる。しばらく探したが本当に見当たらず、シェアードジープはないと判断しバスのチケットを購入。まあそれで大きな問題はなかった。

6時頃のカトマンズ盆地

カトマンズ盆地を抜けるとこんな風景が多くなる

棚田の風景がとても良い

7時40分、一度目の大休憩。しかし何分かわからないのでバスの近くで腰掛けて出発を待つ。

崖っぷちの未舗装路を脇見運転しながらそこそこのスピードで走っていく。時折落下事故がニュースになりますね。

11時30分、国立公園のチェックポイント。シャブルベシはランタン渓谷の入口で、ランタン渓谷をトレッキングする場合は入園料3000ルピーを払う必要がある。しかし俺らはシャブルベシには行くけどランタンには行かない。それをわかってもらおうと一生懸命説明する。We go to only tato pani. Japanese love tato pani very much. なんとか通じて入園料は払わずに済んだ。(Tatoは熱い Paniは水なのでTato Paniはお湯だがネパール語ではお湯と温泉を区別しない)

帰りのバスがパンクしたようでこちらの運転手も手伝っていた。バスやジープに乗るとパンクはかなりよくあるようだが俺らは運よく遭わなかった。

11時40分ごろ2度目の大休憩。お昼タイムだろうなあとは思うが、やはり時間がわからないのでポテトチップスを買ってバスの見えるところで食べる。ネパールはカトマンズの中心部は都会だが、そこを離れると田園風景が続いたあとにこういう感じの街が繰り返し現れる。車道がある限りどこまでいっても農村と小さな街の繰り返し、というイメージ。

午後1時、シャブルベシに到着。トレッキングの出発点かつバスでも来れる場所なのでけっこう大きな街だ。


俺はこの先の山の中にあるタトパニに行きたいのだが、けっこう遠いので可能ならここでジープを捕まえようと思っていた。ちょうどジープがいたので運転手に話しかけ、タトパニまで乗せてってくれないか?と聞くと2000ルピーならいいよということだった。それくらいなら全然ありと思って乗せてもらい、走りながら地図をみてるとどうも道が違う。ちょっと止めてもらい、もう一度確認するとどうやらこの先に別のタトパニ(温泉)があり、そっちのほうがメジャーなのでそこだと思ったらしい。

俺らがいきたいのはこっちの山の中のタトパニなんだ、というと、そっちは道が悪く行くことができない、ということだった。それなら仕方ない、数時間かかるが歩いていくしかない。とりあえず山のタトパニへの入口まで送ってもらって、約束のお金の半分の1000ルピーを渡して納得してもらった。

山へ登っていく道を歩いていると後ろからバンがきたのでタトパニまで乗せてもらえないか聞くと、この車はタトパニへは行かない、だけどこの先でボスを待っている人たちがいるからそこで一緒にボスを待つとよいだろう、とそこまでだけ乗せてくれた。

そこには4人の男女がいて、ここでボスを待っているということだった。こんなに人数乗れるのか?と心配だったし、1時間待っていてもなんの動きもないので大丈夫かと心配になったが彼らは不安そうな俺らをみて大丈夫、ボスは来る、と言ってくれる。

そしてやってきたのは…バスだ。そう、彼らはバスと言っているのだが発音が俺らと違うので俺らはボスだと勘違いしていた。そういうことか… どうやら1日1便くらいタトパニもバスがあるようなのだが、あまりにもローカルすぎてネットにはまったくない情報だった。


と安心したのもつかの間、バスは超絶混雑。俺らのバカでかいザックを屋根に載せてもらって、足の踏み場もないような車内になんとか乗り込む。ドアのところの人はドアを開けっ放しで半分身を乗り出している。俺は体をねじりながらぎりぎり座っている状態だが彼女にいたってはここに座っていいよと言われ妊婦さんの膝の上に座っている。

18時20分、バスに乗って2時間、やっと終点のタトパニに到着。この2時間の乗車はとんでもなく大変で超疲労した。登山より疲れた。なんならシャブルベシからここまで多分歩いて5時間くらいのはずで、バスに乗らずに来たほうが楽だったんじゃないかと思うくらいだ。後知恵にすぎないが…


タトパニには数軒ロッジがあるが、疲れていたし暗いのでもう適当に手前のロッジでチェックイン。何を頼んだか覚えてないが写真をみるとカレーヌードル的なものに見える。部屋は広かった。宿の主人は若い人で、英語ができるので明日の歩く道などについて軽く情報を得ることができた。